


そうなんですよ。
パーマをかけたはいいものの、直ぐに取れてしまうので長持ちしないんですよね。
現役美容師の観点から対処法について教えてもらうことはできますか?

実際、ゆきさんと同じようにパーマのことで悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
- 「パーマをかけたけど、たった1日で取れてしまった」
- 「当日にシャンプーしたらパーマは長持ちしないのか?」
- 「パーマを乾かす時は自然乾燥?それともドライヤー?」
などパーマを長持ちさせるために悩むポイントは多々あります。
そこで今日は、パーマを長持ちさせるコツや方法を徹底的に解説していきますので、今後は思う存分パーマを楽しんでもらえたら嬉しいです!
パーマが長持ちしないのは、”髪質”に原因がある?


私はパーマの持ちがあまり良くないと自分でも思うのですが、私自身に何か原因があったりするのでしょうか?

先にお伝えしておくと実は髪の毛には「パーマがかかりにくい髪質」というものがあります。
特にキューティクルがしっかりしていて、髪が直毛でツヤツヤの方は、薬剤が浸透しづらくてパーマがかかりにくいのです。
キューティクルとは髪の毛一本一本の外側を囲う層のことで、外部からの刺激を保護する役目があります。
外部からの刺激を守るので、キューティクルがしっかりしている人の髪は、パーマの薬剤も弾いてしまうというわけです。

ということはパーマをかけても直ぐに取れてしまう人はキューティクルがしっかりしているので、髪質的に対処の仕様がないということですか・・・?

ただし、ほとんどの場合はきちんと薬剤選定をすればパーマはかかります。
なので、
- 帰ってすぐにパーマが落ちてしまった場合
- 次の日にはパーマの面影が微塵もない場合
というのは美容師さんの薬剤の選定ミスというか、あまりに強い薬剤を使うと傷むからそれを避けた可能性が極めて高いです。
実際、美容室では綺麗にウェーブが出ていて家に帰ったらパーマが落ちていたとかあると思いますが、あれはブローが上手なだけです。
こんなことを言うと、美容師さんに怒られそうですが、特に忙しい美容室とかだと、次から次へとお客様が来るので、ブローで誤魔化している美容師さんもいるとかいないとか・・・。
もし、1日で取れてしまうとかでしたら、お金を払った意味が全くないので、手直しをしてもらうべきだと僕は思います。
ただ、美容師さんも失敗したくてそうなったのではなく、あなたの髪に負担をかけたくないがために、強い薬剤を使わなかったということだけご理解ください。
「クレーム」を出しに行くとかは、お互いに気持ちよくないので避けましょう。

パーマ後、当日にすぐシャンプーをしても良いのか?


美容師さんの中でも全員が同じ回答をしないので悩むのですが、秋田さんの考えはいかがでしょうか?

実際、パーマをかけた日にシャンプーをするのはオススメできない行動なので、よっぽどのことがない限り、当日(24時間以内)のシャンプーはするべきではないですね。

なぜパーマをかけた日のシャンプーに注意すべきなんですか?

スタイリング剤がついているから、そのまま寝るのは気持ち悪くて「ついついシャンプーしてしまう」という方もいるでしょう。
ですが、そのシャンプーが原因でパーマの持ちが悪くなってしまうのです。
なぜなら、パーマをかけた日は、髪と薬剤の結合が安定していないので、その日のうちにシャンプーをしてしまうと、せっかく浸透させたパーマ液が流れるからです。
ちょっとだけ、専門的な話をしますと、、、。
パーマをかける際は、一度、髪がアルカリ性に傾く、薬剤をかけて髪の結合を切ります。
その後、カールを作りそのカールの状態を固めるために酸性の薬剤をかけます。
先ほど言った、髪が安定していない状態というのは、美容室にいる時間だけでは完全に髪が酸性に戻らないということです。
だから完全に酸性になる前に、シャンプーをしてしまうと、せっかく酸性に髪を戻すための薬剤が流れてしまうので、完全なウェーブにならないんですよね。
それによって、パーマが長持ちしないということになります。
なので僕がパーマをかけた日は、絶対にその日にシャンプーをしません。
美容師さんももう少し「なんでダメなのか」理由を言ってあげればいいんですが、なかなか、そこまで言ってくれる方っていないんですよね。
人って主張に対して、理由を言われないと納得できない生き物なので、どんなことでも理由を言わないと納得できないので。

パーマ液と髪を馴染ませる前にシャンプーをすると、薬剤が流れ落ちるからパーマが長持ちしないんですね。
では実際に何時間ぐらい空けてシャンプーはすべきなんでしょうか?

パーマ後のシャンプーは一体何時間経てばいいのかについて解説していきます。
パーマ後のシャンプーは、何時間経てばいい?

パーマをしてから何時間経ってからシャンプーをすればいいかネット上で調べてみてもバラバラなので、迷ってしまいますね。
結論から言うとパーマ後のシャンプーは、必ず24時間空けてからにしましょう。
なぜなら、パーマの薬剤が反応しきるまでに時間がかかるため、パーマ後24時間以内にシャンプーをしてしまうと薬剤が反応しきる前に流れ落ちてしまうからです。
そうなるとパーマの持ちが悪くなってしまい、せっかくのウェーブがだれてしまいます。
せっかくパーマ後をかけたのに、1週間や2週間でウェーブが取れてしまったら勿体無いですよね。
なので、シャンプーするのはパーマをしてから24時間経ってからにしましょう。


ちなみにシャンプーする場合は、洗浄力の弱いものがオススメです。
市販のシャンプーは洗浄力が強く、食器用洗剤と同じ成分が入っているものや、髪にシリコンが残りやすいものが多く含まれています。
市販のシャンプーのシリコンは分子が大きく、サロン品は分子が小さいため、市販のシャンプーを使うと髪にシリコンが残ってベタつきやパーマが取れる原因になります。
なので市販のシャンプーは避けるべきです。
パーマを長持ちさせるためなら洗浄力が弱いサロンシャンプーを使用するのがいいですね。
そこで、僕がオススメするサロンシャンプーは、ミルボンの「ジェミールフラン」 になります。
フルーツとグリーンの香りが特徴で、保水性の高い成分が髪の毛に柔らかさを与えます。
洗浄力も強くなく、サロンシャンプーとしてはお手頃な価格で購入することができるのもオススメできるポイントです。

私もサロンシャンプーに興味が出てきました!
サロンシャンプーを使用することで、パーマ後の髪のケアも安心ですね。
パーマ後、絶対にやってはいけない注意点


一つだけ絶対に覚えてもらいたい「パーマ後にやってはいけない注意点」があるので、それをお伝えします。
その注意点とは「パーマ後、自分でカラーリング(セルフカラー)をしない」 ということです。


なぜならパーマの薬剤が浸透していない状態でセルフカラーをすると髪に大きなダメージが残り、染め上がりも不自然な状態になってしまうからです。
もしもパーマ後にカラーリングしたい場合は最低でも1週間は空けましょう。
パーマとカラーリングを合わせることで、魅力的なヘアスタイルになれるのですが髪にダメージを与えては本末転倒です。
髪は一生物なので、自分の髪を大切にしていきましょう。

今回、秋田さんの話を聞けて良かったです!
これでパーマの基本的なことも押さえることができましたので、次はパーマを長持ちさせる方法について教えて知っておきたいです。

それでは「パーマを綺麗に長持ちさせるための方法」について見ていきましょう!
パーマを長持ちさせる5つのコツと方法


まず、パーマを長持ちさせるためのコツやその方法には主に5つのポイントがあります。
- パーマに適したシャンプーを使う
- 髪の洗い方を気をつける
- 乾かし方を気をつける
- パーマ用のスタイリング剤を使う
- 紫外線対策をする
この5つのポイントに気をつけることで、パーマを長持ちさせることができます。
それでは、5つのポイントについて詳しく解説していきますね。
1.パーマに適したシャンプーを使う


今回の記事でも、洗浄力が弱くてオススメのサロンシャンプーを紹介させて頂きました。
実際、シャンプーにも様々な種類のものがあります。
カラーしている時やパーマをしている時は、バージン毛(カラーもパーマなどをしていない髪)の時とは、髪質が全く違うため、シャンプーもきちんと髪に適したものにする必要があるのです。
例えば先ほど僕が紹介したシャンプー以外にも、パーマに適したシャンプーとしては、
- 栄養素が入っていて補修効果のあるもの
という点を気をつけて選ぶといいですね。
栄養素が入っていて、補修効果のあるもの


パーマをかけた際は、どうしても髪にダメージ与えてしまいます。なので、ダメージを補うことのできる成分が含まれているシャンプーを選ぶのが良いです。
- 「ラウリルベタイン」
- 「ラウロイル加水分解シルクNa」
という成分には髪を補修する効果がありますので、パーマをした髪に適しています。
この2つの成分が入っているのが今回の記事でもご紹介したミルボンの「ジェミールフラン」なんですね。
また、シャンプーは洗浄力が強いと、ダメージの原因になりますので洗浄力の弱いシャンプーを選ぶことで髪へのダメージを抑えることができます。
- 「ココイグルタミン酸Na」
- 「ココイルメチルアラニンNa」
- 「ラウレス酸Na」
- 「ラウロイルグルタミン酸Na」
- 「ラウロイルメチルアラニンNa」
などは、髪に優しい洗浄成分となっていますので、この成分が入っているものを選ぶと、髪にダメージを最小限に抑えれます。
パーマ用のシャンプーには、基本的には上記の成分が使われています。
もちろん髪質によっては、合う合わないがありますので、どういう特徴があるのかきちんとチェックをして選ぶようにしましょう。
2.髪の洗い方を気をつける

でも私は正しい洗い方がわからないので、ぜひ秋田さんにお聞きしたいです!

パーマを長持ちさせたいのであれば、髪の洗い方にも気を付けましょう。
髪は濡れている状態にあると、膨張してキューティクルが立ち上がった状態になります。(この状態をキューティクルが開くとも言います。)
この時、キューティクルが開いている無防備な状態で髪を「ゴシゴシ」とこすってしまうと、摩擦によってひどいダメージを受けてしまいます。
なので、髪は「ゴシゴシ」こするのではなく、頭皮を洗うようにするのが適切です。
そもそも頭皮の環境を良くすることで良い髪が育つので、シャンプーは頭皮のためと捉えてもいいです。
髪をメインに洗うのではなく、頭皮をメインに洗うことを意識すると髪も傷めることなく洗えます。
洗い方1つで髪のダメージは大きく変わってくるので、日々のシャンプーでも気をつけてみてください。
3.乾かし方を気をつける


パーマを綺麗に長持ちさせたいのであれば、ドライヤーの使い方、すなわち髪の乾かし方も気をつけなければいけません!
パーマは自然乾燥の方がウェーブが出てきますが、ある程度8〜9割まではきちんと乾かした方が実はいいのです。
また、毛先を中心に乾かしても、ただ髪が痛むだけですので、どこを乾かすのかが、重要になってきます。
ドライで一番大事なことは、しっかり根元を乾かすことです。
根元をしっかりと乾かさないと、「雑菌繁殖の原因」になってしまいますので、必ず根元を中心に乾かすようにしましょう。

危ないところでした(笑)

加えて乾かしている時は、髪を伸ばさずに揉みこむようにドライをしたり、指でカールを作りながら綺麗なウェーブを出しながら乾かすようにしてください。
4.パーマ用のスタイリング剤を使う


パーマをかけたヘアスタイルは、スタイリング剤を使用して初めてパーマを活かすことができます。
僕が働いている時もよく勘違いされますが、パーマをかけたら何もしなくても「キマる!!」と思っている方は非常に多いです。
ですが、実はそれは真逆の考え方です。
きちんとセットができないと、パーマはただのボサボサの髪にしか見えなくなってしまいます。
また、パーマヘアに合わないスタイリング剤を使用してしまうと、上手に髪を動かすことができなかったり、変に束感が出てしまったりなど理想のヘアスタイルができないことも・・・。
なので、パーマにはパーマを扱いやすいスタイリング剤を使う必要があるのです。
♦︎パーマスタイルに合うスタイリング剤

- ムース
- やわめのワックス
- グリース・ジェル
- ミルクやトリートメント
この辺が定番ですね。
中には、ファイバー系のワックスを勧めているサイトもありますが、個人的にはファイバー系はパーマの時は、扱いにくく感じるので使いません。
それぞれ使いやすさがあると思うのでいいと思ったら使ってみることです。
ムース
ムースはパーマと非常に相性が良く、ふんわりした雰囲気を出すこともできますし、全体に馴染ませやすく、パーマをフルに活かすことができます。
僕的には、パーマをかけたての頃は、ムースを使いパーマを生かしたスタイルが好きです。
やわめのワックス
ワックスの中にもソフト〜ハードのワックスがありますが、パーマスタイルでハード系のワックスはあまりオススメしません。
パーマをかける方の多くは、ふんわりさせたかったり、ゆるさを演出したいという方だと思うので、ハード系のワックスを使ってしまうと、ふんわりしたニュアンスやゆるさを演出することが難しくなってしまいます。
なので、ソフトワックスか中間程の柔らかさのワックスが、パーマスタイルには適しています。
グリース・ジェル
グリースやジェルは基本的にツヤを与え、髪が濡れているかのような質感を出すことができます。
ツヤのある髪質が好きな方は、グリースやジェルが合っています。
ミルク・トリートメント
ワックスやムースは、髪を形づけるものとしては、非常に優れていますがどうしても「ベタつき」が、嫌いという方もいると思いますので、その際は、ヘアミルクや洗い流さないトリートメントを活用してください。
ワックスやムースのように、形作ることはできませんが、パサつきを抑える効果やまとまりを与えてくれるので、ワックスやムースの「ベタつき」が苦手だという方にはオススメです。
このように、パーマスタイルに合うスタイリング剤も様々ですのであなたの理想の髪型や髪質に合わせて使ってみてください。
5.紫外線対策をする


やはり紫外線というのは、肌だけでなく髪にもよくありません。
ダメージにも繋がりますし、カラーであれば退色の原因になります。
パーマであれば髪は紫外線を受けることによって、髪に紫外線が吸収されて髪の成分である、タンパク質にダメージを受けてしまうことから、パーマの持ちが悪くなったり、ウェーブがダレてきてしまうという現象になります。
なので、紫外線対策はキレイな髪を守るためには、欠かすことができないのです。
紫外線対策は、
- 髪用の日焼け止め。
- UVをカットできる洗い流さないトリートメント。
- 帽子や日傘
といった方法で、紫外線を対策できます。
特に、今お金がピンチだけど、髪にダメージを与えたくないという方は、帽子を被ったり日傘をさすなどして、紫外線対策をしてください。
僕の場合は、帽子を被る頻度が多いかなという感じです。(別に紫外線対策をしているわけではないが、帽子が好きだという理由ですが。)
結果的に、紫外線対策に繋がっているのです。
まとめ

- パーマに適したシャンプーを使う
- 髪の洗い方に気をつける
- 乾かし方を気をつける
- パーマ用のスタイリング剤を使う
- 紫外線対策をする
この5つのポイントがありましたね。
私も綺麗なパーマを維持するために、この5つのポイントを押さえて、日々のケアを忘れずにしていきたいと思います!

ヘアスタイルを長い時間、楽しむためにも今回お伝えしたポイントは、ぜひ意識して頂けたら嬉しいです!
それでは最後まで読んで頂きありがとうございました。

秋田 健太

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