

そうですよね、時代には流行があって、突然カラーチェンジをしたくなることも多々あると思います。
または、「強制的」に黒染めをしなくてはいけない状況になったりと・・・。
どちらにせよ、黒染めをする際は多くの注意点があります。
特に、今学生の方は、夏休みの間だけ黒染めをしている場合や就活中で髪を黒くしている場合もあると思います。
僕も美容学生時代に、国家試験前に黒染めをさせられた経験があります。
あの時は本当に嫌でした。
僕の、美容学生時代は、ずっと髪をブリーチして白に近い金髪であったため、黒とは程遠い髪色をしていました。
なので、いくら国家試験でも黒にするのが嫌でしたが、学校の決まりだったので抵抗することなく染めました。
それ以降は、
「絶対に黒くなんてしない!」
と決めたものの今はもう2年くらいはカラーをしていません。人の気持ちっていつ変わるかわかりませんね。さて、本題に入っていきますが、あなたは黒染めに幾つか種類があるのをご存知ですか?
また、その種類毎に全然違うダメージ具合であったり、染まり方になりますので、ぜひ参考にしていただきたいなと思います。
黒染めの種類



一般的に、美容室で黒染めをするとなると、
- 通常のアルカリカラー剤
- ヘアマニキュア
- 1日髪色戻し
というような3種類の染め方があります。
通常のアルカリカラー剤

アルカリカラーってどんなカラーですか?

一般的には、アルカリカラー剤で黒染めをすることが多いでしょう。
アルカリカラー剤とは、美容室や市販で購入することのできる、カラー剤のことになります。
アルカリカラー剤は、色もちが非常によく、様々な色がありバリエーションが豊富です。
しかし、その反面髪にダメージを与えてしまいます。
なぜ、髪にダメージを与えてしまうのかというと、人間の髪の毛はまず弱酸性になります。
下記の画像を見てください。


髪の毛って元々は、弱酸性でカラー剤によってアルカリに傾くとキューティクルが、広がって内部まで染まるんですね。
ということは、色持ちも良さそうですね!

そうなんです。
アルカリの作用のあるアルカリカラー(よく美容室で行うヘアカラー)をすると、髪がアルカリ性に傾きます。
そして、髪の毛はアルカリ性になると、キューティクルが開いててしまう性質があり、内部まで色素が沈着してくれるので、しっかり色が入ってくれます。

なるほど、アルカリカラーは、しっかり色が入るということは、長持ちするということですか?

そうですね、アルカリカラーは、内部までしっかり染まる為、カラーも長持ちします。

カラーの色持ちが長持ちするのは、すごく嬉しいのですが、逆にデメリットはありますか?

もちろん、デメリットはありますよ。
キューティクルが開いている状態ということは、鎧を着ていない武士のような状態になってしまうため、攻撃(刺激)を受け放題で、ダメージを非常に受けやすくなっているということです。
なので、がっつり黒染めをしたい!という場合は、通常のカラー剤を使った黒染めがおすすめですが、多少なりとも、ダメージがかかるということを頭に入れておきましょう。
ヘアマニキュア


アルカリカラーについては、よくわかりました。
では、ヘアマニキュアとはなんでしょうか?
アルカリカラーとどんな違いがあるのでしょうか?

1つ1つ解説しますね。
ヘアマニキュアは、酸性カラーと言われていて、カラーの施術をするだけでは傷まないといわれています。
しかし、ヘアマニキュアは、酸性カラーなのでキューティクルを開いて、内部に浸透させずに表面に色を付けてるイメージになりますので、色落ちがしやすく、すぐに色が抜けてしまいます。
また、ヘアマニキュアは、表面に色を乗せるだけなので、髪を明るくできないのが特徴です。
ただ、黒くする分には、明るくする必要がないのでヘアマニキュアでも問題ありません。
ひと昔前のヘアマニキュアは、薬剤の関係上表面にこびりつき、色が落ちるのと同時にキューティクルも剝がれていき、色を入れたときは「さらさら」だったけど、色が抜けたら指通りが悪くなるというものでした。
しかし、ここ最近のヘアマニキュアは、薬剤もよくなり、色落ちの際に、キューティクルが一緒に剥がれることがないようになっているようです。
あまり痛ませずにカラーをするのであれば、アルカリカラーよりも痛まないので、選択肢としてはアリですね。
ただ、色落ちは非常に早いので、ヘアマニキュアは2週間〜3週間ほどしか持ちません。
なので、長期間黒にしていたい方には、あまりオススメできる施術ではありません。
1日髪色戻し

1日髪色戻しというのをよく市販で見るのですが、あれはどうなんですか?

1日髪色戻しは、スプレータイプで髪を洗うと元の色に戻ります。
なので、1日だけ黒くしたいという理由で、1日髪色戻しで黒にする場合はいいでしょうが、長い期間黒くしていなければいけないという場合には向きません。
また、一番のデメリットは、自分でキレイに黒くするのは正直、難しいです。
というのも、1日髪色戻しは、スプレータイプなので、後ろ髪をキレイに黒くするのは難しいんですよね。
僕も、使ったことがありますが、首や顔にもつくし、しまいには服にも付いてしまいましたからね。
結局、友達を呼んで、スプレーしてもらいました。
1人でやると、ムラになる危険性がありますので、もし、1日だけ大事な用事で黒くしなければいけない場合は、一度どんな感じになるのか一度試してみてから、その日を迎えましょう。
市販の黒染めと美容室の黒染めの違い


黒染めをする際に、市販の黒染めがありますが、市販と美容室の黒染めって何か違いがあるのでしょうか?

市販の黒染めというのは、一番最初に説明した、一般的なカラー剤を使うことですが、一般的なアルカリカラー(カラー剤)は、市販で買えるものと、美容室で施術を受けるものがありますね。
一見、同じ黒なら、
「金額の安い市販のものでいいのではないか?」
と思ってしまいがちですが、市販のカラー剤と美容室のカラー剤は入っている成分が違いますので、カラー後の仕上がりに違いが出てきます。
大きな違いは「ダメージ」です。

市販のカラー剤はダメージが大きいんですね。
ということは、髪が傷みやすいという事でしょうか?

そうですね、ダメージが大きいという事は、髪は傷んでいきます。
特に、市販で売られているカラー剤は、美容室のカラー剤と比べてアルカリ剤の割合が多くなっています。
つまり、市販のカラー剤を使うことで、美容室でカラーをするよりも、髪がアルカリ性に傾きます。
先ほども言いましたが、髪は弱酸性が一番いい状態と言えるのですが、アルカリ性に傾くと髪が傷んでしまうのです。
なので、アルカリ性の強い、一般的なカラー剤を使用すると、美容室のカラーよりも、ものすごく傷みます。
なぜ、美容室のカラー剤よりも、一般的なカラー剤の方がアルカリが強いのかというと、誰にでも染めることができるように、強い薬剤になっているのです。
美容室であれば、その人の髪質に合わせて薬剤を選定するのですが、素人にはそれは難しいので、アルカリを強くして誰でも色を入れれるようにしています。
だから、市販のカラー剤は傷みやすいということなんですね。
黒染めを長持ちさせるには?


私の友人もそうでしたが、黒染めはやむ負えなくする人が多いと思います。
就活や夏休みが終わったり、または白髪染めをしたり。
色落ちをすると困る人が多いと思うのですが、黒染めを長持ちさせる方法はありますか?

もちろんありますよ。
せっかく黒にした髪が、すぐに抜けては困りますよね。
黒染めを長持ちさせるには、
- シャンプー
- アイロン・ドライヤー
- 紫外線
などに気をつけるようにしましょう。
黒染めを長持ちさせるにはシャンプーを気をつける

私もそうでしたが、シャンプーをしたら、一気に色が抜けてしまったことがあります…。
せっかく高いお金を払って、美容室でカラーをしたのに、色が抜けてしまうと、美容師さんが失敗したのかな?と思ってしまうのですが、実際のところどうなのでしょうか?

色が抜けてしまう原因に、美容師さんの失敗というのも、可能性としては0ではありませんが、基本的には、美容師さんの責任ではないことがほとんどです。
まず、シャンプーをする際に気をつけていただきたいのは、24時間以内にはシャンプーしないこと。
24時間以内は、髪が安定していないので、シャンプーをしてしまうと、色が抜けてしまいます。
どういうことかというと、カラー剤はアルカリの成分が入っているという話を先ほどしましたが、アルカリに傾いた髪は、自然と弱酸性に戻していこうとしています。
なので、まだアルカリに強く傾いた髪の状態で、シャンプーをしてしまうと、色が抜けてしまうのです。
アルカリに傾いた髪は、キューティクルが開いた状態になっていて、弱酸性の髪はキューティクルが引き締まっているので、弱酸性に近づけば、シャンプーをしても色が抜けにくくなります。
シャンプーは、24時間経ってからにしましょう。

なるほど、同じシャンプーをするにしても、カラーをしてからすぐにシャンプーをしたら、ダメなんですね。
黒染めのカラーじゃなくても、カラー全般に言えそうですね。

もちろん、黒染めだけじゃなくて他のカラーの時も同様に、24時間以内のシャンプーで色が抜けてしまうことがあるので、注意してください。
また、シャンプーには、カラー用のシャンプー(洗浄力の弱いシャンプー)がありますので、そちらを使うことで色落ちを防ぐことができます。
洗う際の注意点ですが、髪をゴシゴシとこすってしまうと、ダメージと色落ちの原因になってしまいますので、髪をこすらずに頭皮を洗うように優しく洗ってください。
以前、僕が黒染めした際は、特に長持ちさせたいとかではなかったので、市販の洗浄力の強いシャンプーを購入して、1日で何度も洗って色を落としていました。
そうやって、シャンプーをたくさんすると、割と早い段階で色落ちしてきますが、その代償として髪が「キシキシ」になってしまった経験があります。
なので、早く色を落としたいからと言って、同じようにシャンプーをたくさんするのは、髪に大きなダメージを与えるのでオススメしません。
黒染めの注意点


他にも黒染めをする際に注意点などありますか?

ありますよ。
これまで話したことも大事な話でしたが、一番注意していただきたいことがあります。
黒染めは、ブリーチなどをするよりも、手軽にできますし、気分を変えたい時にしてしまうという方もいるでしょう。
しかし、手軽にできますが、黒染めには大きなデメリットがあります。
それが、「カラーチェンジがしづらくなってしまう」ということです。
一度、黒染めレベル黒にしてしまうと、今後のカラーチェンジが難しくなります。

そうなんですか!
特に、女の子は流行に敏感だから、カラーチェンジは頻繁にしたくなりますが、黒染めをしたらカラーチェンジができなくなるんですね。

例えば、僕が施術したお客さんだと、黒髪にした後に髪をブリーチしないで、明るくしたいというオーダーがありました。
もちろん、その際に明るくならない可能性があるということを伝えましたが、やってみるということでしたので、施術をしました。
その結果、ほぼ明るくならなかったです。

全然明るくならないこともあるんですね。

はい、全く変わらないことも多々あります。
このように、思うようなカラーができなくなってしまうのが、黒染めの難点になります。
また、ブリーチをしたとしても、赤やオレンジ色になって、理想の髪の色にできないとかもあります。
僕が、過去に黒染めをした際は、その後ブリーチをしたのですが、やはりその際も黒染めのせいでかなり赤味が出てしまい、結局5回ブリーチして色を入れました。
その時は、【金髪→黒髪→金髪】だったので、かなり髪が傷みましたし、クタクタになっていました。ちなみに、あまりブリーチを頻繁に繰り返していると、ハゲの原因にもなるので気をつけた方がいいです。

ハゲるのはちょっとキツイですね。
髪は女の命ですから。笑

そうですよね。
なので、黒染めをする際は、今後のカラーにも大きく影響してくるということを念頭に置いて、やっていただきたいと思います。
ブリーチもハゲの原因になるので、ほどほどに。笑
また、ブリーチをセルフでやろうとする方も多くいますが、ブリーチを自分でやるのはおすすめしません。僕も昔かなり大きな失敗をしてしまいましたからね。

以前僕が黒染めをしたのは、強制的だったで、やらざるを得ない状況でした。
なので、しょうがなく黒染めをしたのですが、もうやりたくないと思いました。
髪も傷むし、カラーチェンジもできないですしね。
このようなデメリットが黒染めにはあり、黒染めをして後悔した人は少なくありません。
黒染めした後に、明るくするには?


黒染め後に、カラーチェンジがやりにくいのはわかりましたが、どうしてもカラーチェンジをしたい時ってあるじゃないですか。
そういう時は、諦めるしかないのでしょうか?

絶対に諦めなければいけないというわけではありませんが、諦めないといけない時も当然あります。
黒染めをして髪を明るくするには、黒染め前の履歴によって明るくできるか できないかが決まってきます。
以前の僕のように、過去にブリーチの履歴があれば、また明るくできる可能性があります。(赤みが出てきますが明るくはなります。)
また、どれくらいの黒さにしたのかによっても変わってきます。
日本人の黒髪は3〜4レベルの明るさだと言われています。つまり、3〜4レベル髪色にすると自然な黒になるということです。ただ、3〜4レベルで染めるとやはり、次に明るくするのは非常に難しくなります。
美容室で働いてみてですが、6レベル以下にしてしまうと、明るくなりにくいなと感じました。
もちろん、髪質によっても変わりますが、一般論としての感想です。
なので、真っ黒にしなくてもいいのであれば、6〜7レベルほどにとどめておくという選択肢もあります。
なるほど、黒くしたいと思ったら、真っ黒にする必要がなければ、それくらいにとどめれば、カラーチェンジができるということですね。
真っ黒にする必要性がない時は、気持ち明るめにカラーしていきます。


はい、真っ黒にする時はカラーチェンジできないと思って、真っ黒にしてください。笑
色々な、サイトなども見てきましたが、ブリーチやライトナーを使えば、抜けるとも書いているサイトもありますが、正直なところ抜けはするけどキレイには抜けません。
確かに、ブリーチは最終手段として使いますが、かなり赤味が残るし、全然明るくならないことが多いです。
また、薬剤を乗せないことには、どれくらいの明るさが出てくるのか全くわからないため、思ったよりもキレイに仕上がらなかったと、美容師も満足のいかないことがあります。
ただ、これは手直しどうこうでなんとかなる問題ではなく、髪に残った色素が頑固に残っていることが問題になります。
ですので、その時は諦めて新しい髪が、伸びてくることを待つしかありません。
最終手段として、ブリーチという選択肢もあるので、どうしても明るくしたいという場合は、一度ブリーチの検討もしてみるといいですよ。
注意点としては、ブリーチは自分で行なうのではなく、必ず美容室でお願いするようにしてください。
黒染めではなく、暗く見える色にしてみる


よく雑誌を見ていると、モデルさんが黒髪にしたり、明るくしたり、頻繁にカラーチェンジしていますが、あれはカツラですか?笑

よく雑誌などを見ると、読者モデルの子が髪を暗くしたりしていますよね。
流行を作っていく、雑誌などのモデルはカラーチェンジを頻繁にする必要があるので、黒染めで真っ黒にしているのではなく、暗く見える色にしていることが多いです。
例えば、アッシュ系の色は、グレーなので、他の色よりも暗く見えやすいのが特徴になります。
かなりアッシュは、流行っていますし、僕も赤みのないアッシュ系の色は好きなので、髪を染める時はいつもアッシュ系のくすんだ色にしています。
同じ明るさでも色によって、見え方が変わってきますので、もし、真っ黒にしなくてもいいのであれば、アッシュ系の暗く見える色にすることで、次回の髪色チェンジも楽にできます。
なので、今後のカラーチェンジのことも考えて、髪を暗くする時は、アッシュ系にチャレンジしてみてください。
※雑誌のモデルは光の明るさで色を見せていることがほとんどなので、雑誌の時の髪色が、自然な色だと思わないほうがいいです。
美容師は黒染めを嫌う?


黒染めってやった人も大変な思いをするけど、美容師さんも大変なんですね。

そうですね。
黒染めは、仕上がりがどんなになるのか、薬剤を乗せてみないとわからないため、通常のカラーの3倍は精神的に疲れます。
また、中には黒染めのブリーチを断る美容師も中にはいます。
僕が以前働いていたところは、黒染めのお客様でもブリーチを断ることはありませんでしたが、やはりみんなウェルカムではありませんでした。
それは、仕上がりがわからないという精神的なものなどからくるものですね。(もちろん、時間がかかってしまうのもありますが・・・。)
なので、安易な気持ちで、黒染めをすると後々後悔しますので、きちんと今後を考えて黒染めするようにしましょう。
まとめ

黒染めについてよく理解できたので、今後、カラーチェンジがやりにくくなるということを考えた上で、黒染めをしたいと思います。

はい、今回はたくさん黒染めのデメリットがあるということをお伝えしましたので、今後注意してください。
また、黒染めをしてから明るくするために、美容室で髪を染めて理想の髪色にならなかったとしても、失敗ではなく少し明るくなっただけでも成功だと思って、髪を明るくしましょう。

秋田 健太

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こんにちは!福田さん。
雑誌とかを見ていると、よく見ていると、明るい色が流行ったり、暗い色が流行ったりして、憧れの芸能人が髪を暗くしたら、私も髪を暗くしたくなってしまいます。
この記事を見ている方でも、同じように黒染めを頻繁にしている方も多いと思うんですよね。
一度、黒染めをした髪は、「黒染めを落としたい!」と思った時に、いつでも明るくすることってできるんでしょうか?